考察2-1 『魔法・ジャンプのスピード計算1-仮説設定』
【再追記あり】考察2-2 『魔法・ジャンプのスピード計算2-仮説設定2』 の続き
目次
Ⅰ.クロック保持説の検証-要点
Ⅱ.チャージの場合-要点
Ⅲ.クロック保持説の検証
Ⅳ.チャージの場合
Ⅰ.クロック保持説の検証-要点
同じタイミング(同じクロック内)で発動する魔法がどういう順番で発動するかを調べ、
同じタイミング(同じクロック内)でATになるユニットの行動順と比較することで、
「魔法にはSpeedが設定されている」とした場合の矛盾を明らかにし、
「魔法にはSpeedではなくクロックが設定されている」という考え方の説得力を強める。
(要は背理法)
Ⅱ.チャージの場合-要点
弓使いのアクションアビリティ・チャージについて、
既存のデータ間の矛盾を手がかりに、
チャージもSpeedではなくクロックで設定されていると言う考え方のもと、
発動までに要する時間を正しくもとめる。
以下詳細。
Ⅲ.クロック保持説の検証
1.検証方法
魔法にユニットのAT順決定法則である
超過分の法則が働くかどうかを調べます。
2.前提知識-ユニットのAT順
※分かる人は飛ばしておk
CTが100を超えたユニットのATの順番は、
1.CTの超過分
↓
2.ユニットの属性
(基本的に、敵→ゲスト→味方)
↓
3.(味方については)配置
の順にテストすることで決まります。
1が問題の法則なので詳しく説明すると、
実はユニットのCTはゲーム内部において100以上まで計算されていて、
まずその値の大きい順にATを回すという処理がなされているということ。
例を挙げると、
CTが106貯まった味方ユニットAと
CTが102貯まった敵ユニットBがいる場合、
A→Bという順番でATが回ります。
3.仮に魔法がSpeed保持であるとしたら
魔法がユニットと同じくSpeed値からCT計算なされている(Speed保持)とすると、
同一クロックで発動ターンを迎える魔法同士の発動順はCT超過分の法則により
超過分の大きい魔法→超過分の小さい魔法
となるはずです。
※そもそも魔法に超過分の法則が適用されるのかという疑問もあるが、
Speed保持説でいく以上発動順の決定法則はなくてはならないもので、
それをわざわざ別に用意する必要性は薄いと考えられます。
よって(強引ではあるが)Speed保持説なら上のようにならないとおかしいのです。
4.検証
実際にCTを同周期に調整した2人の味方ユニットで、
先に行動する方がサンダガ(SP15、7クロック、超過5)を、
後に行動する方がショートチャージリヴァイアサン(SP16相当、7クロック、超過12)を
それぞれ唱えたところ、サンダガが先に発動。
超過分の法則が生きているならリヴァイアサンが先のはずなので、
そのような発動順決定方式は採られていないということになります。
とすると(絶対とは言えないが)Speed保持は考えにくいので、
クロック保持説が妥当ということになります。
情報によると、
敵のSCバイオガ(SP34相当)と味方のSCカーバンクル(SP40相当)では
先に詠唱したバイオガが先に発動したとのこと。
これも超過法則からは外れる結果です。
5.検証結果より
この検証だけでは魔法の発動順決定方式を確定することは出来ないけど、
ユニットの決定方式の2・3によるものと考えるのが妥当かと思います。
その辺りの魔法の発動順決定方式を解明していけば
クロック保持説を固め切ることができると思うけど、
それを強めるデータを示すことは出来たと思います。
この件に関しては引き続け調査を続けます。
Ⅳ.チャージの場合
1.既存のデータ間の矛盾
チャージのSpeed表記がおかしい!?
carbuncleさんによると弓使いのアビリティ・チャージのSpeedは、
+1 34
+2 25
+3 20
+4 14
+5 12
+7 8
+10 5
+20 3
しかしクロック保持説ではそもそもチャージにSpeedなどありません。
真珠星さんでは
「使用して○クロック後に発動」
という表現で次のようになっています。
+1 3
+2 4
+3 5
+4 7
+5 9
+7 13
+10 19
+20 34
Speed表と見比べてもらえば分かるんですが、
Speed値とクロック数が噛み合ってないです。
例えば
+1は
34×3=102
で100を超えているのに、
+4は
14×7=98
で100を超えていません。
どちらかのデータが間違っているということになります。
2.別のデータ
そこで解析ではないんですけどそれに近いツールを使ったところ、
チャージはクロック数で以下のように設定されているようです。
+1 4
+2 5
+3 6
+4 8
+5 10
+7 14
+10 20
+20 35
真珠星さんの情報と比べると
それぞれ1ずつ大きいことが分かります。
3.クロック相対説からの説明
この差はどこから生まれたのか?
当サイトの立場から言わせてもらえば、
クロック相対説に立つかどうかの違いということになります。
3-1.クロック相対説
クロック相対説とはFFTの戦闘における時間の流れを、
ユニットのフェイズ→魔法のフェイズの連続として捉える考え方です。
ユニットフェイズでユニットのクロック進行(Speed値の分のCT加算→AT到来)が行われ、
魔法フェイズで魔法のクロック進行(必要クロック数の減算→魔法発動)が行われるというもの。
これによると、
ユニットフクロック進行の中で魔法のクロック進行を捉えようとした場合、
“魔法は1クロック早く発動する”ように見えます。
例:Speed10のユニットがCT100の状態でファイア(4クロック発動)を詠唱した場合
詠唱開始(CT100=0) → ファイア1クロック経過
ユニット1クロック経過(CT10) → ファイア2クロック経過
ユニット2クロック経過(CT20) → ファイア3クロック経過
ユニット3クロック経過(CT30) → ファイア発動
ファイア発動時点でユニット的には3クロックしか経過していない
=ファイアが1クロック早く発動しているように見える
3-2.既存のデータサイトが陥っていた罠
恐らく真珠星さんはそれぞれのチャージの発動時点のユニットCTから
ユニット的に何クロック経過したかを算出したのでしょう。
しかしそれは
Speed26以上のジャンプが0クロック発動していると錯覚するのと同様
相対クロック進行によるフェイクにかかっていると言えます。
そしてそのフェイクに陥った状態でさらにチャージのSpeedを逆算すると、
+1 34
+2 25
+3 20
+4 15
+5 12
+7 8
+10 5
+20 3
となります。
+4以外はcarbuncleさんと一緒です。
相対クロック進行によるフェイクにかかったままSpeedを逆算したのでしょう。
+4に関してはcarbuncleさんかその情報元が計算を間違えた?
また+10については
19クロックに対してSpeed6だと17クロック発動になってしまうので
Speed5としているのでしょう。
(もっともこれもおかしいので検証がなされていればおかしさに気づけたハズです)
3-3.チャージの「正しいSpeed表」
仮に正しいクロック数と対応したSpeed表を作るとしたらこうでしょうか。
+1 25
+2 20
+3 17
+4 13
+5 10
+7 7
+10 5
+20 3
しかしこれは+7、+20が正確ではありません(というか正確な値は出せない)。
これは14クロックに対応するSpeed値がなく、
35クロックに対応するSpeed値もないためです。
3-4.残る疑問
なんでチャージに限ってSpeedに対応しないクロックで設定したの?
と思うかも知れませんが、
私からは「開発陣の意向では?」としか言えません。
検証する術がないからですが、間接的な証拠もあります。
アビリティのチャージのところを見てもらえばいいんですが、
そもそも魔法のようなSpeedの表示がないんですよね。
+1などに合わせてヘルプを開いてもダメです。
これは開発陣がチャージのクロックとSpeedが対応しないことを自覚していて、
Speed表示をすることで誤解を招くことを避けたかったからじゃないでしょうか?
あくまで推測ですが、
まずWT(ウェイトターン)気分でチャージにクロックを設定したところ、
後になってSpeed表記できないことに気付いてそのまま・・・
なんて光景が想像できたりします。
4.結論と結び
以上のように、当サイトとしては、
チャージもSpeedではなくクロックで保持されていて、
相対クロック進行(魔法フェイズでクロックが進む方式)が採られている、
という結論を提唱します。
もっともこれは開発陣を非難したり、
carbuncleさん、真珠星さん始め先人達の行いを否定するものではありません。
クロック相対説という、
認識の次元・枠組み(パラダイム)の違う立場から行う批判に意味はないからです。
そもそも私がこのような研究を行うことが出来たのはひとえにそれらの先行があったから。
そのような先達に感謝すると共に、
魔法の詠唱に関する考察の時から今回まで私の知的好奇心に付き合い
有意な意見を下さったFFT関係者のみなさんに対する感謝の気持ちを新たにし、
今回の稿を締めさせていただきたいと思います。
【再追記あり】考察2-2 『魔法・ジャンプのスピード計算2-仮説設定2』 の続き
目次
Ⅰ.クロック保持説の検証-要点
Ⅱ.チャージの場合-要点
Ⅲ.クロック保持説の検証
Ⅳ.チャージの場合
Ⅰ.クロック保持説の検証-要点
同じタイミング(同じクロック内)で発動する魔法がどういう順番で発動するかを調べ、
同じタイミング(同じクロック内)でATになるユニットの行動順と比較することで、
「魔法にはSpeedが設定されている」とした場合の矛盾を明らかにし、
「魔法にはSpeedではなくクロックが設定されている」という考え方の説得力を強める。
(要は背理法)
Ⅱ.チャージの場合-要点
弓使いのアクションアビリティ・チャージについて、
既存のデータ間の矛盾を手がかりに、
チャージもSpeedではなくクロックで設定されていると言う考え方のもと、
発動までに要する時間を正しくもとめる。
以下詳細。
Ⅲ.クロック保持説の検証
1.検証方法
魔法にユニットのAT順決定法則である
超過分の法則が働くかどうかを調べます。
2.前提知識-ユニットのAT順
※分かる人は飛ばしておk
CTが100を超えたユニットのATの順番は、
1.CTの超過分
↓
2.ユニットの属性
(基本的に、敵→ゲスト→味方)
↓
3.(味方については)配置
の順にテストすることで決まります。
1が問題の法則なので詳しく説明すると、
実はユニットのCTはゲーム内部において100以上まで計算されていて、
まずその値の大きい順にATを回すという処理がなされているということ。
例を挙げると、
CTが106貯まった味方ユニットAと
CTが102貯まった敵ユニットBがいる場合、
A→Bという順番でATが回ります。
3.仮に魔法がSpeed保持であるとしたら
魔法がユニットと同じくSpeed値からCT計算なされている(Speed保持)とすると、
同一クロックで発動ターンを迎える魔法同士の発動順はCT超過分の法則により
超過分の大きい魔法→超過分の小さい魔法
となるはずです。
※そもそも魔法に超過分の法則が適用されるのかという疑問もあるが、
Speed保持説でいく以上発動順の決定法則はなくてはならないもので、
それをわざわざ別に用意する必要性は薄いと考えられます。
よって(強引ではあるが)Speed保持説なら上のようにならないとおかしいのです。
4.検証
実際にCTを同周期に調整した2人の味方ユニットで、
先に行動する方がサンダガ(SP15、7クロック、超過5)を、
後に行動する方がショートチャージリヴァイアサン(SP16相当、7クロック、超過12)を
それぞれ唱えたところ、サンダガが先に発動。
超過分の法則が生きているならリヴァイアサンが先のはずなので、
そのような発動順決定方式は採られていないということになります。
とすると(絶対とは言えないが)Speed保持は考えにくいので、
クロック保持説が妥当ということになります。
情報によると、
敵のSCバイオガ(SP34相当)と味方のSCカーバンクル(SP40相当)では
先に詠唱したバイオガが先に発動したとのこと。
これも超過法則からは外れる結果です。
5.検証結果より
この検証だけでは魔法の発動順決定方式を確定することは出来ないけど、
ユニットの決定方式の2・3によるものと考えるのが妥当かと思います。
その辺りの魔法の発動順決定方式を解明していけば
クロック保持説を固め切ることができると思うけど、
それを強めるデータを示すことは出来たと思います。
この件に関しては引き続け調査を続けます。
Ⅳ.チャージの場合
1.既存のデータ間の矛盾
チャージのSpeed表記がおかしい!?
carbuncleさんによると弓使いのアビリティ・チャージのSpeedは、
+1 34
+2 25
+3 20
+4 14
+5 12
+7 8
+10 5
+20 3
しかしクロック保持説ではそもそもチャージにSpeedなどありません。
真珠星さんでは
「使用して○クロック後に発動」
という表現で次のようになっています。
+1 3
+2 4
+3 5
+4 7
+5 9
+7 13
+10 19
+20 34
Speed表と見比べてもらえば分かるんですが、
Speed値とクロック数が噛み合ってないです。
例えば
+1は
34×3=102
で100を超えているのに、
+4は
14×7=98
で100を超えていません。
どちらかのデータが間違っているということになります。
2.別のデータ
そこで解析ではないんですけどそれに近いツールを使ったところ、
チャージはクロック数で以下のように設定されているようです。
+1 4
+2 5
+3 6
+4 8
+5 10
+7 14
+10 20
+20 35
真珠星さんの情報と比べると
それぞれ1ずつ大きいことが分かります。
3.クロック相対説からの説明
この差はどこから生まれたのか?
当サイトの立場から言わせてもらえば、
クロック相対説に立つかどうかの違いということになります。
3-1.クロック相対説
クロック相対説とはFFTの戦闘における時間の流れを、
ユニットのフェイズ→魔法のフェイズの連続として捉える考え方です。
ユニットフェイズでユニットのクロック進行(Speed値の分のCT加算→AT到来)が行われ、
魔法フェイズで魔法のクロック進行(必要クロック数の減算→魔法発動)が行われるというもの。
これによると、
ユニットフクロック進行の中で魔法のクロック進行を捉えようとした場合、
“魔法は1クロック早く発動する”ように見えます。
例:Speed10のユニットがCT100の状態でファイア(4クロック発動)を詠唱した場合
詠唱開始(CT100=0) → ファイア1クロック経過
ユニット1クロック経過(CT10) → ファイア2クロック経過
ユニット2クロック経過(CT20) → ファイア3クロック経過
ユニット3クロック経過(CT30) → ファイア発動
ファイア発動時点でユニット的には3クロックしか経過していない
=ファイアが1クロック早く発動しているように見える
3-2.既存のデータサイトが陥っていた罠
恐らく真珠星さんはそれぞれのチャージの発動時点のユニットCTから
ユニット的に何クロック経過したかを算出したのでしょう。
しかしそれは
Speed26以上のジャンプが0クロック発動していると錯覚するのと同様
相対クロック進行によるフェイクにかかっていると言えます。
そしてそのフェイクに陥った状態でさらにチャージのSpeedを逆算すると、
+1 34
+2 25
+3 20
+4 15
+5 12
+7 8
+10 5
+20 3
となります。
+4以外はcarbuncleさんと一緒です。
相対クロック進行によるフェイクにかかったままSpeedを逆算したのでしょう。
+4に関してはcarbuncleさんかその情報元が計算を間違えた?
また+10については
19クロックに対してSpeed6だと17クロック発動になってしまうので
Speed5としているのでしょう。
(もっともこれもおかしいので検証がなされていればおかしさに気づけたハズです)
3-3.チャージの「正しいSpeed表」
仮に正しいクロック数と対応したSpeed表を作るとしたらこうでしょうか。
+1 25
+2 20
+3 17
+4 13
+5 10
+7 7
+10 5
+20 3
しかしこれは+7、+20が正確ではありません(というか正確な値は出せない)。
これは14クロックに対応するSpeed値がなく、
35クロックに対応するSpeed値もないためです。
3-4.残る疑問
なんでチャージに限ってSpeedに対応しないクロックで設定したの?
と思うかも知れませんが、
私からは「開発陣の意向では?」としか言えません。
検証する術がないからですが、間接的な証拠もあります。
アビリティのチャージのところを見てもらえばいいんですが、
そもそも魔法のようなSpeedの表示がないんですよね。
+1などに合わせてヘルプを開いてもダメです。
これは開発陣がチャージのクロックとSpeedが対応しないことを自覚していて、
Speed表示をすることで誤解を招くことを避けたかったからじゃないでしょうか?
あくまで推測ですが、
まずWT(ウェイトターン)気分でチャージにクロックを設定したところ、
後になってSpeed表記できないことに気付いてそのまま・・・
なんて光景が想像できたりします。
4.結論と結び
以上のように、当サイトとしては、
チャージもSpeedではなくクロックで保持されていて、
相対クロック進行(魔法フェイズでクロックが進む方式)が採られている、
という結論を提唱します。
もっともこれは開発陣を非難したり、
carbuncleさん、真珠星さん始め先人達の行いを否定するものではありません。
クロック相対説という、
認識の次元・枠組み(パラダイム)の違う立場から行う批判に意味はないからです。
そもそも私がこのような研究を行うことが出来たのはひとえにそれらの先行があったから。
そのような先達に感謝すると共に、
魔法の詠唱に関する考察の時から今回まで私の知的好奇心に付き合い
有意な意見を下さったFFT関係者のみなさんに対する感謝の気持ちを新たにし、
今回の稿を締めさせていただきたいと思います。
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