考察2-2(結論だけ知りたい方はこちらへ)
○前置き以前ツイッターで、
『バルクの毒の矛盾』
『死の宣告と戦闘不能回避装備』についての考察・検証を投稿したら、
「ブログで書けw」と至極もっともな指摘をいただいたので今回はブログにて。
ついでにカテゴリー
『考察』を追加。
今後FFTの設定やシステムなどについて書くときはそっちにします。
今まで何も考えずに『雑談』に放り込んでたのも機会を見て再分類します。
○本題1.導入 『魔法・ジャンプは通常のスピード計算より1クロック早く発動する』 この話、
FFTの動画を見ていると一度くらい聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
FFTの採用するアクティブ・ターン(AT)制バトル。
その肝は各キャラ・術に設定されたSpeed値と、
チャージタイム(CT)と呼ばれる相対的な時間経過の値。
各キャラ・術は絶対時間(以下clock)が進むごとにCT値にSpeed値を足していき、
CTが100を超えた時点でATが廻ってくるという仕組み。
ここら辺はダーラボン先生の話を聞いていれば問題なく分かると思います。
では今回考察を加える、
『魔法・ジャンプは通常のスピード計算より1クロック早く発動する』 という話。
これは先のAT制話に則って言い換えれば、
『魔法・ジャンプはユニットのCT計算とは違った計算が行われている』ということになります。
具体的には、
必要clock数=[100/Speed]-1
となる。私の直感としてこの考え方を素直に受け入れることはできません。
というのもSRPGというジャンルの系譜において、
魔法などの術にまで時間概念を取り入れたFFTのAT制バトルで、
Speed、CT、clockという概念についてユニットと同じものを採用しているのに、
その先の計算方法について違う手法を取りいれるというのは、
設計の面でも、構築の面でも、運用の面でも、素朴な感覚としても、
あまりにも無駄が多いと思うのです。
というわけで今回は、
『魔法・ジャンプは通常のスピード計算より1クロック早く発動する』という奇妙な言説を否定することを目標に頑張りたいと思います。
※この説を以下「
命題α」とする。
2.経験則より 突然ですがFFTのストーリー序盤、こんな経験をしたことはないでしょうか。
①CT80の敵にサンダーを撃ったら行動"前"に発動した②CT84の敵にサンダーを撃ったら行動"後"に発動した ストーリーの序盤というと大抵敵味方ともにSpeed6、
ショートチャージも覚えていないでしょう。
サンダーのSpeedは25なので、
普通に計算すれば
4clockで、
命題αによれば
3clockで発動することになります。
そして魔法のターゲットとなったユニットのATが来るのは、
①の場合
4clock後 ∵6×3<20<6×4
②の場合
3clock後 ∵6×2<16<6×3
となります。
なるほど確かにこれだけなら、
『魔法・ジャンプは通常のスピード計算より1クロック早く発動する』
という命題αでも
矛盾はありませんね。
同一clock内では魔法はユニットよりも後にATが廻ることを前提にすれば。 ※この前提を以下「
命題β」とする。
そう、この命題βがなければ、
サンダーは
②の場合でもユニットのAT前に発動しなければおかしいことになります。
もしくは普通のCT計算のように、
同時にATが廻ってきた場合は超過分の多い方が先にATになるとも考えられます。(これを「
命題γ」とします。)
3.私見 ここで各命題についての現段階での私見をば。
命題αについては先に述べたとおり(1の最後ら辺)。
命題βについて。これだと詠唱Speedと詠唱ユニットのSpeedが同一の場合、
ユニットAT → 魔法発動 となるわけですが…
ノンアビ氏がべリアス戦でデス詐欺をしたとき、
Speed10のデスに対してSpeed11で望んでいたような…
直感的にもこの命題は違っている気がします。
命題γについて。-1するという命題αを矛盾するとは言えないけど、
どうも噛み合っていない気がします。
じゃあ私自身はどう考えるか。
『同一clock内では魔法・ジャンプはユニットよりも"前"にATが廻る』と考えるのが自然ではないかと思います。
※以下「
命題θ」
4.検証方法 ではこれらの命題をどのように検証したらいいか。
命題βについては、
先のノンアビ氏の事例を参考に
デスで確認できると思われます。
命題γについては、
詠唱Speed8の魔法(リヴァイアサンなど)をショートチャージ付きで詠唱。
命題αによれば、
16×7=112
→6clock発動12超過(?)
となるので、
同じタイミングでATが廻り、超過CTが12未満、
というユニットを用意すれば検証可能。
魔法→ユニットなら命題γ成立=命題αも成立
ユニット→魔法なら命題γ不成立 となります。
命題α・θについて。
検証のメイン。
魔法発動後の成果(修得Exp,Jpなど)表示中に術者のCTを見ればおk。
え…?そんだけでいいの…?
ということでぬちょ縛のPart3ドーターのスラム街戦。
フラニーのサンダーで確認。
CT18マジでッ!?
これは予想GUY
ホントに命題α正しいんじゃん。
-1であることは確定か~
よく考えたら命題βの検証も、
命題αが立つことを前提に考えれば問題ないんじゃん。
やっちまったZE★
ということでγの検証ができればどうなってるかも分かるはずです。
βの場合詠唱開始時に既に1clock進んだものとして処理している
って可能性もあるけど、
そこまではさすがに分からないかな。
β・γの検証はこの記事の中ではやりません。
時間ができたらやるつもりですが、
読者さんでやってみた!って方がいたら
ぜひ情報お願いします。
なんか尻切れチョンボな考察ですいません。
今回はこれで終わりです。
たま~にこうやってネタ詰め込みすぎな記事を書きたくなるから困る。
本当はもう一つネタを投下する予定だったなんて、口が裂けても言えない。
例によって長いので、適宜分割・休憩推奨。
真言・裏真言の期待値ってどれくらい?
ぬちょ縛の第4章について考えていたんですが、
少なくともラファは使うことになると思うんですよ。
裏コンセプトが『固有キャラを縛って使う』ですからね。
そこで某真言布教動画始め、いくつかのサイトで勉強してきたんですが、
そこで疑問に思ったのが真言・裏真言の期待値。
今回はこれについて考えてみたいと思います。
|※注意事項
|
|・以下全てPS版を前提にして考えています。
| PSP版は変数を弄ってみてください。
|
|・私は高校数学以上の確率論を習っていないので、
| 気をつけてはいますが、言葉の使い方など怪しいことがありえます。
| ニュアンスで補うか、コメントにて指摘していただけると助かります。
|
|・解析している方はぜひご協力お願いします。
|
|・その他誤字脱字はご愛敬
(1) 真言の“期待値”
まず、一口に『期待値』と言ってもそれはいくつかの可能性があります。
普通は実際に与えるダメージの期待値が問題になるんですが、
真言の場合はむしろターゲットにヒットする回数が問題となります。
というかそれが分からないとダメージ期待値なんか出せません。
ということでまずは真言のヒット期待値を出したいと思います。
(2) 真言のヒット期待値の“要素”
じゃあ早速真言のヒット期待値を・・・
といって簡単に出せるようなら苦労は要らないし、今更私なんかが考える必要もありません。
真言の難しいところは、その考慮要素の多さです。
変にご託を並べても混乱するだけなので、具体的に挙げてみましょう。
①発動回数とその割合
②発動場所とその割合
③発動場所の数
④ターゲットの数
1) ①発動回数とその割合、②発動場所とその割合
これらはその通り。
真言は1~6回、効果範囲内のマスにランダムで発動します。
それぞれの確率が等しいか係数がかかっているかは不明ですが、
ここでは等確率で発生するものとしておきます。
つまりある真言が一回だけ発動する確率は1/6、
あるマスに一回発動する確率は1/5(効果範囲最大の場合)ということ。
そして①と②は確率論的に『独立』していると言えます。
従ってある真言が一回だけ発動し、かつそれがあるマスに発動する確率は(1/6)×(1/5)となります。
2) ③発動場所の数、④ターゲットの数
③は正確には発動可能性のあるマスの数、すなわちある真言の効果範囲になっているマスの数。
真言の効果範囲は水平2×垂直3と垂直方向に強い(そしてそれが往々にしてマイナスに働く)のですが、
今回重要なのは水平効果範囲が2であることで、
このために真言が最大5つのマスで発動する可能性のある技だと言うことはみなさんご承知だと思います。
それ故に真言はギャンブル技だとか、使い勝手が悪いと言われ、
今回はその真偽を検証する意味もあるわけですが、
この発動場所の数が期待値の計算を一つ複雑にします。
当然ですが、発動場所の数は①②の要素のように確率的に変動するものではありません。
5マスの場合はそれ、4マスの場合はそれとして、両立しない(従って独立ではない)別個の事象として現れます。
いわゆる場合分けを行うようなケースですね。
④は効果範囲内にいるターゲットの数のこと。
これも互いに両立しない(従って独立ではない)事象ですが、
面倒なので今回は1人を前提に話を進めます。
(3) 計算
前置きが長くなりましたが、いよいよ期待値の計算に入りましょう。
先にも書いたように、ターゲットの数は1人であることを前提にします。
そしてヒット数をX、発動回数をY、発動場所の数をZとし、
場合によって(X,Y,Z)といった形を用い、
確率はPもしくはP(X,Y,Z)等、
期待値はEもしくはE(X,Y,Z)等と表記します。
|Xは0以上Y以下の整数
|Yは1以上6以下の自然数
|Zは1以上5以下の自然数
|P(X,Y,Z)=1/6(Z=1)
|P(X,Y,Z)=YCX*(Z-1/Z)^(Y-X)*(1/Z)^(X)*(1/6)(Z≠1)
|E(X,Y,Z)=ΣX*P(X,Y,Z)
|
|ここも長いので斜め読むか結果だけ見るのが吉
1) Z=5
(a) Y=1
P(0,1,5)=(4/5)*(1/6)
P(1,1,5)=(1/5)*(1/6)
(b) Y=2
P(0,2,5)=(4/5)^2*(1/6)=(16/25)*(1/6)
P(1,2,5)=2C1*(4/5)(1/5)*(1/6)=(8/25)*(1/6)
P(2,2,5)=(1/5)^2*(1/6)=(1/25)*(1/6)
(c) Y=3
P(0,3,5)=(4/5)^3*(1/6)=(64/125)*(1/6)
P(1,3,5)=3C1*(4/5)^2(1/5)*(1/6)=(48/125)*(1/6)
P(2,3,5)=3C2*(4/5)(1/5)^2*(1/6)=(12/125)*(1/6)
P(3,3,5)=(1/5)^3*(1/6)=(1/125)*(1/6)
(d) Y=4
P(0,4,5)=(4/5)^4*(1/6)=(256/625)*(1/6)
P(1,4,5)=4C1*(4/5)^3(1/5)*(1/6)=(256/625)*(1/6)
P(2,4,5)=4C2*(4/5)^2(1/5)^2*(1/6)=(96/625)*(1/6)
P(3,4,5)=4C3*(4/5)(1/5)^3*(1/6)=(16/625)*(1/6)
P(4,4,5)=(1/5)^4*(1/6)=(1/625)*(1/6)
(e) Y=5
P(0,5,5)=(4/5)^5*(1/6)=(1024/3125)*(1/6)
P(1,5,5)=5C1*(4/5)^4(1/5)*(1/6)=(1280/3125)*(1/6)
P(2,5,5)=5C2*(4/5)^3(1/5)^2*(1/6)=(640/3125)*(1/6)
P(3,5,5)=5C3*(4/5)^2(1/5)^3*(1/6)=(160/3125)*(1/6)
P(4,5,5)=5C4*(4/5)(1/5)^4*(1/6)=(20/3125)*(1/6)
P(5,5,5)=(1/5)^5*(1/6)=(1/3125)*(1/6)
(f) Y=6
P(0,6,5)=(4/5)^6*(1/6)=(4096/15625)*(1/6)
P(1,6,5)=6C1*(4/5)^5(1/5)*(1/6)=(6144/15625)*(1/6)
P(2,6,5)=6C2*(4/5)^4(1/5)^2*(1/6)=(3840/15625)*(1/6)
P(3,6,5)=6C3*(4/5)^3(1/5)^3*(1/6)=(1280/15625)*(1/6)
P(4,6,5)=6C4*(4/5)^2(1/5)^4*(1/6)=(240/15625)*(1/6)
P(5,6,5)=6C5*(4/5)(1/5)^5*(1/6)=(24/15625)*(1/6)
P(6,6,5)=(1/5)^6*(1/6)=(1/15625)*(1/6)
以上より、
P(0,Y,5)=[(4/5)+(16/25)+(64/125)+(256/625)+(1024/3125)+(4096/15625)]*(1/6)=(46116/15625)*(1/6)
P(1,Y,5)=[(1/5)+(8/25)+(48/125)+(256/625)+(1280/3125)+(6144/15625)]*(1/6)=(33069/15625)*(1/6)
P(2,Y,5)=[(1/25)+(12/125)+(96/625)+(640/3125)+(3840/15625)]*(1/6)=(11565/15625)*(1/6)
P(3,Y,5)=[(1/125)+(16/625)+(160/3125)+(1280/15625)]*(1/6)=(2605/15625)*(1/6)
P(4,Y,5)=[(1/625)+(20/3125)+(240/15625)]*(1/6)=(365/15625)*(1/6)
P(5,Y,5)=[(1/3125)+(24/15625)]*(1/6)=(29/15625)*(1/6)
P(6,Y,5)=[(1/15625)]*(1/6)
従ってE(X,Y,5)=7/10
2) Z=4
(a) Y=1
P(0,1,3)=(2/3)*(1/6)
P(1,1,3)=(1/3)*(1/6)
(b) Y=2
P(0,2,3)=(2/3)^2*(1/6)
P(1,2,3)=2C1*(2/3)(1/3)*(1/6)
P(2,2,3)=(1/)^2*(1/6)
(c) Y=3
P(0,3,3)=(2/3)^3*(1/6)
P(1,3,3)=3C1*(2/3)^2(1/3)*(1/6)
P(2,3,3)=3C2*(2/3)(1/3)^2*(1/6)
P(3,3,3)=(1/3)^3*(1/6)
(d) Y=4
P(0,4,3)=(2/3)^4*(1/6)
P(1,4,3)=4C1*(2/3)^3(1/3)*(1/6)
P(2,4,3)=4C2*(2/3)^2(1/3)^2*(1/6)
P(3,4,3)=4C3*(2/3)(1/3)^3*(1/6)
P(4,4,3)=(1/3)^4*(1/6)
(e) Y=5
P(0,5,3)=(2/3)^5*(1/6)
P(1,5,3)=5C1*(2/3)^4(1/3)*(1/6)
P(2,5,3)=5C2*(2/3)^3(1/3)^2*(1/6)
P(3,5,3)=5C3*(2/3)^2(1/3)^3*(1/6)
P(4,5,3)=5C4*(2/3)(1/3)^4*(1/6)
P(5,5,3)=(1/3)^5*(1/6)
(f) Y=6
P(0,6,3)=(2/3)^6*(1/6)
P(1,6,3)=6C1*(2/3)^5(1/3)*(1/6)
P(2,6,3)=6C2*(2/3)^4(1/3)^2*(1/6)
P(3,6,3)=6C3*(2/3)^3(1/3)^3*(1/6)
P(4,6,3)=6C4*(2/3)^2(1/3)^4*(1/6)
P(5,6,3)=6C5*(2/3)(1/3)^5*(1/6)
P(6,6,3)=(1/3)^6*(1/6)
以上より、
P(0,Y,4)=(10101/4096)*(1/6)
P(1,Y,4)=(9094/4096)*(1/6)
P(2,Y,4)=(3991/4096)*(1/6)
P(3,Y,4)=(1156/4096)*(1/6)
P(4,Y,4)=(211/4096)*(1/6)
P(5,Y,4)=(22/4096)*(1/6)
P(6,Y,4)=(1/4096)*(1/6)
従ってE(X,Y,4)=7/8
3) Z=3
P(0,Y,3)=(1330/729)*(1/6)
P(1,Y,3)=(1611/729)*(1/6)
P(2,Y,3)=(939/729)*(1/6)
P(3,Y,3)=(379/729)*(1/6)
P(4,Y,3)=(99/729)*(1/6)
P(5,Y,3)=(15/729)*(1/6)
P(6,Y,3)=(1/729)*(1/6)
従ってE(X,Y,3)=7/6
4) Z=2
P(0,Y,2)=(63/64)*(1/6)
P(1,Y,2)=(120/64)*(1/6)
P(2,Y,2)=(99/64)*(1/6)
P(3,Y,2)=(64/64)*(1/6)
P(4,Y,2)=(29/64)*(1/6)
P(5,Y,2)=(8/64)*(1/6)
P(6,Y,2)=(1/64)*(1/6)
従ってE(X,Y,2)=7/4
5) Z=1
E(X,Y,1)=7/2
以上、1)~5)より、
E(X,Y,Z)=7/2Z
この結果より、仮定的ではあるが、
Z=1,2,・・・,5がそれぞれ40/100,35/100,20/100,4/100,1/100の確率で現れるとすると、
E(X,Y,Z)=(7/10)*(40/100)+(7/8)*(35/100)+(7/6)*(20/100)+(4/100)*(1/5)+(1/100)*(1/5)
≒11/12
(4) この段階での結論
以上が今回の考察の結果です。
ターゲットの数が2人以上の場合の計算がまだですが、
ターゲットが増えれば当然期待値も大きくなると考えられるので、
(結局は運用の仕方次第ですが、)
真言のヒット期待値は1に収束すると見ていいのではないでしょうか。
これは例えば魔法AT7のラファが同詠唱速度である、
①真言・阿修羅と
②黒魔法・ファイアをそれぞれ使った場合、
(ダメージ期待値に関する考察はまだ行っていませんが)
阿修羅のダメージ期待値が56であるのに対して
ファイアは47(相手のFaithは70と仮定)であること、
更にファイアの詠唱にはMPが必要であることを考えると、
真言は黒魔法よりも優れていることの証左だといえるのではないでしょうか!
(さらに真言は魔法ATが増す毎に威力の増加幅が大きくなります)
ラファ一人旅は現在休止中ですが、
真言は案外使えること、ガッテンしていただけたのではないでしょうか!?